開発ストーリー
パウダーコーティングや乾燥器のCVシリーズは、中古ホイールの再生やカスタムを手がけるショップへの納品実績が豊富な製品です。
ひと言で中古ホイールといっても千差万別で、海外ブランドの大径ホイールともなればドレスアップパーツとして人気が高く、個性的に仕上げることで大きな商品価値が生まれるのです。
そうしたホイール修正仕上げ業者を悩ませるのが、ガリ傷やめくれなどリムの修正に関わる作業でした。
19、20インチといった大径ホイールに、偏平率40、30といったサイドウォールの低いタイヤを組み込むと、路肩の縁石にちょっと擦ったり当てただけでリムに傷が付いたり、リムがめくれる場合があります。
アルミパテで傷を埋めて塗装したり、逆に傷ついて削れた部分をグラインダーで修正する対処方法もありますが、本格的な修理では強度や仕上がりを考慮するなら損傷部分を溶接したり、油圧プレスと溶接を併用して形状を整えます。
こうした修理を行うと、溶接時に肉盛りしたビードを自然な形状に整える作業が非常に難しいのです。丸いリムの外周をグラインダーややすりで削って修正するのは、よほど気を遣っても縁のラインがヨレて不自然になりがちです。
特にリムを研磨仕上げする場合には、修正部分の僅かな凹凸によって光沢がムラになってしまうため、作業の難易度はよりいっそう上がってしまいます。
そうした事情はホイール業者に共通する問題だと知った私たちはMAXPINを開発しました。ホイールがセットできるほどふところの大きな旋盤を流用するのは設備導入するにも大変です。
タイヤ交換時に使用するホイールバランサーを改造して研磨機として活用している業者もいるようですが、バランサーのモーターはそもそも大きなトルクを出すものではないので、強い力でホイールを押さえると簡単に止まってしまいます。そこでMAXPINは、自動車やバイクのホイールの回転研磨に特化した専用機としました。
MAXPINの心臓部は、据え置き型の双頭バフモーターに使われている三相200V電源の強力な5馬力のモーターを搭載してします。そのため、回転するリムにやすりを押し当てる程度でホイールが止まることはありません。
加工の内容やホイールの種類に応じてモーターの回転数を変えたいときも、インバーター制御のコントローラーにより無段階に調節でき、スイッチ操作で回転方向も変更できます。
重量が重い自動車用ホイールと、センターベアリングのハウジング径が小さいバイク用ホイールに対応するため、固定用のシャフトは左右で太さを変えてあり、ホイールごとに異なる中心穴のサイズや形状に合わせた円錐形状のアタッチメントも数多く付属しています。
また、シャフト自体の強度や硬度も入念なテストを経て決定しており、先端近くで固定しなければならない幅の広いホイールをセットしても軸がぶれることはありません。
回転するホイールのリムに付属のノコやすりを当てると、盛り上がった溶接ビードが気持ちよく削れて、リムと一体化することで完全な円に仕上げることができます。
フランジと呼ばれるホイール再外側部分を研磨できるのは当然ですが、リム内側でチューブレスタイヤの脱落を防ぐハンプと呼ばれる部分、表側のディスク面であっても、回転部分はすべて研磨できますので、従来ならあきらめざるを得ないほどのダメージを受けたホイールでも、再使用できる可能性が高まります。
また傷ついたホイールを所有するユーザーの期待に応えることも、ホイール修理ビジネスにとって大きな強みになるはずです。
私たちが開発した製品の中でも、MAXPINはかなりニッチな機械だと思います。しかしひとつの働きに特化した単機能製品だからこそ、これからのアルミホイール修理にとって不可欠な定番アイテムとなることをお約束します。
こんなユーザーにおすすめ
ホイール修正&ホイールカスタムショップ
特徴とメリット
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1 リム形状修正専用機の決定版!
強力なモーターで力強い研磨が可能です -
2 自動車&バイク用ホイールに完全対応!
重いホイールでもブレない超高硬度シャフトを採用 -
3 溶接修理後の完全再生で顧客満足度アップ!
独自の回転研磨で技術力をアピールできます
製品情報
ハイパワー駆動モーターを搭載し圧倒的な回転数と研磨トルクを発揮するホイール回転研磨機。
オートバイ用と自動車用の両方が装着可能なシャフトを搭載。
高性能インバーターによる回転数の微調整が無段階で可能です。
外装寸法 | 幅 | 620mm |
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奥行 | 1606mm | |
高さ | 1375mm | |
本体重量 | 360kg | |
電源 | 3相 200V 6A | |
回転制御 | インバーター | |
最高回転数 | 40Hz 1700rpm | |
回転方向切替 | 可 | |
駆動方式 | ベルト駆動 | |
シャフト素材 | 鉄 | |
筐体素材 | 鋳鉄 | |
筐体素材 | スチール(粉体塗装仕上げ) | |
安全装置 | 緊急停止非常ボタン | |
本体価格 (税別・送料別) |
¥748,000 (税込・送料別:¥822,800) |
製品特徴
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無敵の回転力で高輝度ブラッシュドを実現
大径1 ピースホイールのような重量が重いものであっても、力強い5馬力駆動モーターによりブラッシュド作業中も高回転を維持。
ホイール研磨専用設計の為、より輝度の高い加工が可能となりました。 -
高速インバーターによる無段階回転調整機能
ホイール形状や研磨方法により最適な回転数が異なります。
本機は高性能インバーターを搭載しており、無段階での回転数設定が可能です。
緊急停止ボタンはもちろん、フットペダル式ON/OFF スイッチを採用することで、安全面での対策も万全です。 -
精度の高い超高硬度シャフトを採用
スチールの中でも硬度の高い素材をチョイス。精密に削り込んだ専用シャフトは、先端方向の作業でも大きくブレることなく繊細な研磨作業をサポートしてくれます。
また安心して作業が継続できるよう、耐久性に優れたベアリングを採用しています。 -
用途に合わせて左右別々の作業が可能
左側はオートバイのホイール等に最適な径の細いシャフト、右側は重量の重い自動車用ホイールにあわせた太いシャフトを採用。
シャフト先端にバフ掛け用の研磨布を装着すれば、通常のバフ研磨作業が可能です。 -
充実のアタッチメントで多種多様なホイールに対応
様々なホイールに対応するべく、多くのアタッチメント(テーパーコーン)が付属しております。
国内外のほとんどのメーカーの2 駆・4 駆、ワイド、オートバイなどのホイールが装着可能です。 -
鋳造鉄ボディーを採用し安定した作業環境を確保
総重量360kg を超える超重量級の鋳造鉄のボディーは、重いホイールを高速回転させた際の安定性を確保するためのもの。
また細かいバイブレーションを抑制し、振動による筐体の金属疲労を軽減。長く安心してお使いいただくための最強ボディーです。
使用例
装着例
自動車用ホイール
オートバイ用ホイール
寸法図
注意事項
安全な作業は正しい服装から
作業時の服装は、体にフィットした軽快なものを着用しましょう。
巻き込み防止のため、長袖着用の場合は袖口を締め、上着はズボンの中に。
長袖をまくり上げた状態での作業、タオルを首に巻いた状態での作業、ベルトが垂れ下がった状態や腰袋を装着しての作業、軍手を着用しての作業など、巻き込む恐れのある服装での作業は禁止です。
安全対策
誤って運転中に作業者以外の人が入り込まないように、安全柵を設置して下さい。
ホイールセット時や清掃時など、研磨作業以外の時は本体への通電をストップして作業をおこなってください。また、運転フットペダルを誤って触らないように安全策を講じて下さい。