凝集パウダー「全員集合」

汚水処理まで手を抜かず行います

水に混ざった微細な汚れの原因を
固めて捨てられる天然由来の凝集剤です。

塗装作業で発生するさまざまな汚れを洗い流した後の水をそのまま垂れ流して良いのか?高機能塗料を販売しても、最後の後始末を疎かにしてはならない。そう考えた私たちは、ペイントブースないにこぼれたパウダー塗料を流した水やバレル研磨の汚水から汚れだけを集めて取り除く凝集剤を開発しました。作業環境にこだわった製品作りを行う私たちは、環境にも優しい仕事をしていただきたいと考えています。

開発ストーリー

パウダーコートの色替え時に
洗い流した粉体塗料はどうする?

バレル研磨では大量の水を使います。粗研磨の樹脂メディアは水槽内で攪拌される際に接触して摩耗します。摩耗して濁った水は折を見て交換しますが、排水の量が多いため処理方法を考えなくてはなりません。


塗装と水、というと水と油のように正反対の関係にあると思う方は多いと思います。しかし私たちカーベックの製品の中には、水と関係の深いものがいくつもあります。使用頻度の高さならパウダーコートですし、使用量の多さならバレル研磨です。
微細な粉体塗料を静電気で付着させるパウダーコートでは、パーツに付着しなかった塗料はブース内の壁や床に付着します。ドリームボックスで塗装すれば多くが排気フィルターに吸引されますが、それ以外の部分にも付着します。ずっと同じ色ばかりを使っているなら問題ありませんが、頻繁に色を変更するカスタムペイントでは色が混ざらないようブースを丸ごと水洗いして壁や床の粉体塗料を洗い流すのが塗装品質向上に不可欠です。ドリームボックスは水洗いを前提に、床や壁に耐水性の高いエポキシ塗装を施しています。
バレル研磨のバケットは容量600リットルで、樹脂メディア(粗研磨用)と水がたっぷり入っています。このバケット内でパーツを研磨すると、パーツ表面が磨かれるとともに削れたメディアが水に混ざり、徐々に濁っていきます。
このように作業工程の中で発生する水、なかでも排水や汚水については、適宜正しい方法で処理していかなくてはなりません。毎日のように大量に排水が出る工場設備であれば、それを汚水槽に溜めて産業廃棄物として処理を依頼する必要があります。しかし私たちのお客様はそれほどまでの規模ではありません。そこでカーベックでは、ユーザー自身が汚水を処理できる手段を探しました。


凝集作用を利用した「全員集合」

凝集パウダー「全員集合」は環境に優しい珪藻土を元に開発し、汚水の質量の0.1%の分量を加えて攪拌するだけで、汚れの成分だけを固めて浮き上がります。浮いた物質はフロックと呼ばれ、ザルなどですくってゴミとして捨てることができます。残った水は一般下水に流すことができます。

私たちが選んだ「凝集」は、水の中に混ざっている物質を分離選択した上で固形化する技術で、汚水処理の一般的な手法です。泥水の中の砂粒は時間の経過とともに沈殿するため上澄みだけを濾過できますが、水に浮いてしまう粉体塗料はそれだけを取り除くのが難しいのです。そこでこの水に凝集剤という粉末を添加すると、水中の微粒子と結合して大きくなり、網やザルですくい取れるようになるのです。フロックと呼ばれる凝集物は一般ゴミとして処分でき、フロックを取り除いた水は下水に流すことができます。
凝集剤は主成分の違いからアルミニウム系、鉄系などに分類されますが、私たちの凝集パウダー「全員集合」は天然の鉱物である珪藻土を主成分としており、環境への負荷が低く安全性が高いのが特長です。
添加量は汚水の質量の0.1%とごくわずかで、しっかり攪拌することで凝集剤と粉体塗料の微粒子が結合してみるみるうちにフロックが生成して濁った水がクリアになっていきます。バレル研磨の汚水も同様で、凝集剤を加えることで削れて混濁したメディアだけが凝集して固まり、簡単に取り除くことができます。


凝集剤を機能させるには
廃液の成分が重要です

ブース内を洗浄した水道水やバレル研磨の水は中性ですが、スプラッシュショットはアルカリ性の洗浄剤を利用します。洗浄剤は循環して繰り返し使えますが、洗浄効果が低下したら交換が必要です。その際、「全員集合」を機能させるために、洗浄剤のアルカリ度に応じて希釈し、中性になってから全員集合を投入します。

汚水処理にとても便利な凝集剤ですが、「全員集合」の効果を発揮させるには廃液が中性に近いことが必要です。他の凝集剤の中には、酸性やアルカリ性の水で使える製品もありますが、全員集合は中性付近で最も性能を発揮できるよう調整されています。またどんな凝集剤でも、アルカリ度が高まると凝集しづらくなるのが化学の常識らしいです。
カーベックの製品の中では、スプラッシュショットがアルカリ性の洗浄液を使っています。この洗浄液は循環式のキャビネット内で繰り返し使用できますが、カーボンやオイル汚れが混ざってくるので定期的な交換が必要です。全員集合を開発したメーカーに分析を依頼したところ、15~20倍に希釈した上で活性炭を加えることで凝集剤が機能することが確認できました。スプラッシュショットの洗浄液タンク容量からざっと見積もると、一般的な浴槽6~8杯分の水が必要になる計算なので、屋外に雨水タンクを設置して希釈用の水を溜めておくようお勧めしています。
臭いで分かってしまう溶剤塗料と異なり、ペイントブースやバレル研磨機から発生する汚水はともすれば周囲に気づかれないまま排水することも可能かもしれません。ただ臭いと違って痕跡が残るため、それが発覚した時には体裁が悪いのは間違いありません。もちろん体裁も重要でしょうが、仕事で発生した廃液を未処理のまま環境に流しているという姿勢は、おそらく仕事にも反映されていることが心配です。作業環境を整え、良い道具を使っても最後のツメが甘いがために最高の評価を得られない。そんなことにならないよう、後始末まで手を抜かず仕事を進めていただきたいと願っています。

 

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