パーツ洗浄機「SPLASH SHOT」

開発ストーリー

表面処理に関連する工程で、もっとも地味で面倒なものといえば洗浄でしょう。たとえばサンドブラストを使うにも、ワーク表面に泥やグリスが残っていては作業効率が低下して研磨剤も汚れてしまいます。
そのため、水洗いやパーツクリーナーを用いた脱脂洗浄が行われますが、汚れの程度によっては所要時間が増えるばかりで洗浄が進まずイライラすることもあります。
そんな現場環境を改善するために開発したのがスプラッシュショットです。2015年頃、あるバイクショップでビジネスバイクのエンジンを何台も並べて、洗油とブラシでゴシゴシ洗浄している光景を目の当たりにして「パーツ洗浄は下準備に過ぎない。この作業を短縮できれば、摩耗のチェックやオーバーホールなど、本来やるべき作業に回せる時間が増えて、バイクショップはさらに質の高い仕事ができるはず」と考えました。
 
私たちが開発したスプラッシュショットは、油汚れの洗浄に強い専用開発の弱アルカリ性洗浄液を最高50℃に加熱して、密閉されたキャビネット内で高圧ポンプで吐出し、「熱」と「圧力」の相乗効果で高粘度のグリス汚れもきれいに洗い流します。
噴射された洗浄液は砂利や塗装片などの固形分を分離して繰り返し使用します。そのため使い捨ての掛け流しタイプのパーツクリーナーより長期間にわたって洗浄成分を使用でき、環境に優しいのも特徴です。
 
ところで、キャビネット内で液体を使ってパーツを洗浄する機械というと、ウェットブラストを思い浮かべる方もいるかと思いますが、スプラッシュショットとウェットブラストの原理は全く異なります。
その違いを簡単に言えば
「スプラッシュショットは固体の研磨剤=メディアを使用しない」
「ウェットブラストはメディアを使用する」ということになります。
汚れたパーツをきれいにするという点では、どちらも同じように使えるように思われるかもしれません。しかし両者には明確な違いがあるのです。
硬くて固着した汚れを取り除いたり、おもにアルミ合金製の金属パーツの表面に光沢を出したい時には、研削力=相手を積極的に削る力のあるメディアを用いたウェットブラストが適しているように思われます。しかし、例えばブレーキキャリパーやキャブレターのボディにウェットブラストを施工すると、素材表面の腐食を防止するためのアルマイトや化学処理が剥離され、金属表面が露出した状態になってしまいます。
その後に適切な防錆処理を施せば問題ありませんが、そのままの状態では時間の経過とともに表面の酸化=サビが進行することになります。
 
固体の研磨剤は硬い相手には効果がありますが、一方でオイルやグリスなどの柔らかい素材に対しては、メディアの勢いが相手に吸収されてしまい、充分な効果が発揮できないという特性があります。また油分が付着したパーツに用いると、メディアに油分が付着した状態でブラストを行うことになるため、パーツを汚損して洗浄効果が低下する懸念があります。
つまり、ウェットブラストをパーツ洗浄に用いるには意外とデリケートな扱いが求められるのです。
 
そしてウェットブラストをシリンダーヘッドやシリンダーなどエンジンの内部パーツの洗浄やつや出しに使った場合には、細かなメディアがオイル通路に入り込んでしまうという問題が発生します。
その状態でエンジンを始動すれば硬いメディアがエンジン各部を削ってトラブルに繋がるため、ブラスト処理後にはしつこいほど入念に洗浄を行い、メディアを除去しなくてはなりません。しかしながら、狭いオイル通路や冷却通路に張り付いた微細なメディアを完全に取り除くことは、かなり難しいのです。
サンドブラストとの比較においては、パーツに対する攻撃力が低く柔らかな光沢を得られると重宝されているウェットブラストですが、オーバーホールを伴うエンジン洗浄に対しては、実は使い方が難しいという側面があるのです。
 
これに対してスプラッシュショットは固形のメディアを使用せず、内蔵ヒーターで最高50℃まで加温できる専用の洗浄液を高圧で噴射するのが特長です。メディアを含んでいないのでエンジン内部の摺動面や回転部分、オイル通路に対して摩耗や損傷など何の影響も与えません。
パーツ洗浄台というと、水道の蛇口のようなところからチョロチョロと洗油が流れるシンクの中で、パーツをブラシでゴシゴシと擦るイメージを抱く人もいるかもしれません。しかしスプラッシュショットのキャビネット内部で噴射される洗浄液の圧力は最大140bar(14メガパスカル)と強力で、不用意に片手でノズルを握ると圧力の反作用で押さえが利かないほどの勢いがあり、この圧倒的な圧力によってパーツ表面に付着した汚れを短時間で除去します。
オイル、グリス、ブレーキダストなど幅広く、缶スプレータイプのパーツクリーナーを用いるような汚れ全般に対して幅広く使用できます。エンジンの燃焼室に堆積した硬いカーボンに対する効果を懸念されるかもしれませんが、エンジンコンディショナーなどのスプレーケミカルであらかじめ汚れを軟化させておけば、温水と圧力のダブル効果で容易に除去できます。
プラスチックなど軟質のパーツや、塗装済みパーツのクリーニングも、メディアを用いないスプラッシュショットが得意とするジャンルです。
 
それでもまだ、缶スプレータイプのパーツクリーナーと大差ないのでは? と思われるかもしれません。しかし先述したとおり60barというスプラッシュショットの噴射圧力はスプレー缶のガスとは比較にならないほど高く、さらに洗浄液が加温されているというのも重要なポイントです。
食器洗いや洗濯でも水温が高い方が汚れ落ちが良くなるのと同様に、パーツの油汚れに対しても洗浄剤の温度が高ければそれだけ容易に溶解します。缶スプレータイプのパーツクリーナーをスプレーし続けると、液体の噴射ガスが気化する際に潜熱を奪われて冷却作用が発生しオイルやグリスの温度を下げて汚れがさらに落ちづらくなってしまいます。
また、パーツに吹き付けた後は流れ落ちるかウエスで拭き取られて処分されてしまう使い捨てのパーツクリーナーと異なり、スプラッシュショットの洗浄液はキャビネット内部で汚れを分離した上で循環されるため、長期間にわたって使用が可能できてランニングコストの低減にもつながります。
 
ショップの床をヌルヌルに滑らせながら、手や作業つなぎを汚しながら行うパーツ洗浄は地味で手間の掛かる作業です。
そんな面倒な洗浄作業もスプラッシュショットがあれば、誰でもスムーズでスマート、なおかつスピーディに実践できるようになります。

他社製品との比較

スプラッシュショット製品化にあたっては、先行して発売されていた他社製品を上回るべくブラッシュアップを行っています。
具体的には

噴射した際のキャビネット内圧上昇によってハッチが不用意に浮き上がり、洗浄剤が外部に漏れ出す→ドア背面に圧力抜きを設置して圧力変化の影響を排除。

開いたキャビネットハッチの周囲から洗浄液が本体外側にしたたり落ちる→ハッチとキャビネットの位置関係を見直して、洗浄液がキャビネット内部に落ちるように改善。

無理のない姿勢で作業できるよう、キャビネットハッチ前面のアームホールパネルに適度な傾斜を設定。

キャビネットハッチオープン時に洗浄液の噴射を防ぐ開閉センサーを装備。

こんな用途におすすめ

  • フォークリフトや農機具、トラックの修理など、オイルやグリス、泥汚れがひどい部品の洗浄
  • オートマチックミッションやオルタネーター、セルモーターのリビルド
  • 換気扇やグリルなど厨房設備の清掃
  • リサイクルショップの仕入れ商品の清掃

特徴とメリット

頑固な汚れも僅かな時間で一掃できます!

  • ブラシが届かなくても高圧洗浄液が届きます
  • 固形研磨剤を使わないのでエンジン内部にも安心!
  • 作業中の視界も良好

製品情報

非常に面倒な部品のグリス/ オイルの洗浄作業が、高速でクリーニング可能な洗浄機が登場!
特別に開発した繰り返し使用可能な専用洗浄液と最高50℃の温水を高圧で噴射することで、 高速での洗浄が可能です。

外装寸法 990mm
奥行 850mm
高さ 1060mm(扉OPEN時:1960mm)
槽内寸法 890mm
奥行 610mm
高さ 420mm
本体重量 220kg
電源 3相200V 23A 7960W
推奨コンプレッサー 2.2kW/3PS以上
洗浄水圧力 70bar~140bar
洗浄液タンク容量 80L
専用洗浄液 弱アルカリ
ヒーター温度 MAX50℃
照明 LED電灯
槽内材質 ステンレス(SUS304)
筐体材質 スチール(粉体塗装仕上げ)
安全装置 ドア開閉センサー
加昇温防止センサー
空焚き防止水位センサー
洗浄液噴射ノズル ハンドノズル
固定ノズル
エアー消費 エアーダスター
スクリーンエアーブレード
本体価格
(税別・送料別)
¥748,000

製品特徴

  • スライドアップ式のキャビネットハッチ

    キャビネットハッチ全体が真上にスライドするので、開閉時に場所を取らないだけでなく、周囲も汚れません。また、開口部が広いため部品の出し入れがしやすく、作業効率を損ないません。
  • 2種類の噴射ノズルを装備

    ノンスリップラバーグリップを装着した「ハンドノズル」と、キャビネット中央部に設置された「固定ノズル」の2 種類の噴射ノズルを装備。部品の形状や重量に応じた使い分けが可能です。
  • 最強モーター&最強ポンプ

    200Vのハイパワーモーターと高圧力ポンプのコンビネーションで、圧倒的な洗浄力を実現。部品に応じて噴射圧力の調整が可能な調圧ダイヤルも装備。
  • 視界良好で作業効率アップ

    LED照明を標準装備しており、キャビネット内はいつでも明るく抜群の視認性を確保。ガラス面のワイパーはエアーブレイド式を採用。機械式ワイパーと違い、常に水滴を飛ばし続けるため継続して視界の確保が可能で、故障の心配もありません。
  • 便利なキャスター付き

    使用状況に応じて設置場所の変更が可能。レイアウト変更や掃除の際にも手間がかかりません。
  • 安全装置

    洗浄液はフットペダルを踏んでいる際にしか噴射されません。また、洗浄液が減少した場合の空焚きを防ぐための水位センサーと、キャビネットハッチオープン時に洗浄液が噴射されることを防ぐための扉開閉センサーを装備しています。

寸法図

ヘッドカバー内側洗浄例

専用洗浄液

商品名 SPLASH SHOT 専用洗浄液
液性 弱アルカリ性
容量 20?
品番 1031
価格 18,000
希釈 洗浄液 1(20L):水 2(40L)
PAGETOP
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